2009年 03月 14日
お互いにとって楽しい遊びを |

犬と暮らしていると、しょっちゅう
おねだり目線で訴えられることがあると思います。
「何かしようよ。遊ぼうよ」と。
遊びだしたら、遊びだしたで、
「それイヤ」
「興味ない」
「違うことしたい」
「わかんない」
「もっともっと」
「飽きた」
などと、主張され、こちらが思うように遊んでくれないことってありませんか?
私も、自分の愛犬を筆頭に、そういう場面によく出くわしてきました。
愛犬が小さい頃に、指示したおもちゃを拾ってきて、おもちゃ箱に戻すのを
教えようとして、挫折した記憶があります。
その時は、教えることが不可能なように感じられましたが、
今は、何で教えることができなかったか良くわかります。
「普段の接し方」「根気力」が原因だったと。
今だに、おもちゃを散らかすのは得意でも、片付は一切しないので
「遊んだものを、自分で片付けてくれたらいいのにね」と、よく言われています。
先日、ドッグウォークで、あるお宅を訪問時、
お部屋に犬用のおもちゃがいくつか、転がっていました。
いつもは、私が回収したりするのですが、
その日は、回収作業を手伝ってもらうことにしました。
私は、座って待機したまま、
取って欲しいものを指差し、「とって」と指示してみました。
すると、そのコは、指示した先にあるおもちゃの所まで行って、
「コレ?」という顔でたずねてきたので、
「そう!それ!とって。」というと、おもちゃを
咥えて手元まで持ってきてくれました。
その作業を繰り返し、部屋のあちこちにあったおもちゃ、
ボールやぬいぐるみを、すべて回収してきてくれました。
回収のご褒美にオヤツを差し上げました。

「フ~、お片づけ、頑張ったよ。」
「取って」と「持ってきて」のコマンドが理解できていると、知らないうちに
こんなことも、できるようになっていたのだなあ、、、と感激しました。
「犬と遊ぶこと。」は、犬と暮らす上で必要不可欠ですが、
犬達にとって、楽しい遊びばかりではなく、
指示したことはしっかりできるようにという、ルールにのっとった遊びを
犬達に提案してみると、出来ることの幅も広がり、
お互いにとって良いように思います。
遊びだから、指示したことをやらなくてもまーいーや。
できなくてもまーいーや。という感覚が、減っていけば、
普通の遊びが、何倍もお互いにとって楽しいものになるかもしれません。
犬と遊ぶことは、とても楽しい時間。
愛犬の楽しそうに遊んでいる姿を見たり、喜ぶ姿を見るだけで、
こちらも、嬉しく満たされた気持ちになります。
が、せっかくの遊びタイムは、犬も人も、
お互いに楽しめる時間であって欲しいものです。
あるTV番組で、普段の様子として紹介されていた、
小泉孝太郎と愛犬「ベル」の散歩中の遊びの場面。
ベルは、イエローのラブラドールレトリバーの女の子で、
(年齢はそんなに若くなかったと思います)
何気なく見ていた番組でしたが、飼い主の言うことをよく聞く、
非常に良く出来たコのようでした。
公園かどこかの、傾斜のある場所にベルを連れて行き、
傾斜面のまん中辺りにベルを待機させて、
飼い主は、傾斜の下にいます。(離れてる距離は、5mくらいだったような)
ゴルフクラブで、テニスボールくらいの大きさのボールを
ベルの付近に向かって、ポーンと軽く打ちます。(バンカーから出す時みたいに)
それを、構えていたベルが「パクッ」と、ナイスキャッチ。
指示すると、その場でベルはボールを離します。
すると、斜面をボールが転がり落ちてきて、飼い主の足元に戻ってきます。
足元のボールをベルの方に向かって打つ
↓
斜面の途中で、待ち構えていたベルがボールをキャッチ
↓
ベル、その場でボールを離す
↓
うまい具合に転がって、ボールは飼い主の足元付近へ
ということの繰り返し。
自分の足元にボールが自動的に戻ってくるので、
移動したり、打ったボールを拾いに行く手間もなく、
ゴルフのコントロール練習(?)も出来、
ベルは、わくわくした感じで真剣な顔でボールを待ち構えており、
どちらも、楽しそうでした。
散歩の途中で、飼い主の趣味に犬を付き合わせながら遊ばせるような感じ。
それ以外の番組の場面でも、いいなと思う点が沢山ありました。
オフリードでのコントロールはもちろんのようで、
一緒に車に乗って移動した後、目的地の飲食店に着き、
飼い主達が犬NGのお店でごはんを食べる間、
「待て」を指示されると、(繋がなくても)ベルは一人で外でも待てるようでした。
見ていた番組は、犬がメインではなかったのですけれど、
普段の日常で、当たり前のようにできること、させることがレベルが高く
それを飼い主も犬も、無理なく自然に出来ているように見えました。
なんとも、お互いにとって、快適で丁度良さそうな関係。
犬との間に、これくらいの良好な関係を築くことができる
飼い主さんと愛犬が、もっと増えてくると良いなと思いました。
by scentline
| 2009-03-14 00:33
| ドッグトレーニング・コラム
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